結論から言えば別れません。

結婚もしてない、付き合いも浅い私達ではあるけれど、

もう、私にとっては家族のようなもんなんです。



彼は人様に大変ご迷惑をかけてます。

早い話、借金まみれって事。

最悪な事に、お店のお金にまで手をつけてしまいました。



通常、お店の売り上げは、

営業終了後に夜間金庫へ当日分売上として入金せねばなりません。

だけど今月、彼は誤魔化す事を続け、

自分の給料日にやっと帳尻を合わせたようで。





こういう事、２回目なんですよ。

１回目は私に嘘をついた時。



「お店のお金を盗まれたからお金を貸して欲しい」

そう、言われた時。





その時、嘘をつかれてるって事くらい、すぐ分かりました。

なんだろ？とにかく自然な話ではなかったので。

だから、金は貸さなかった。

で、もしかしてこれって結婚詐欺なのかな？とも思った。

でもまぁ金は貸さなかったし、とりあえず様子をみようと思い、

その日からお金への不信感を抱いたまま、

今日まで過ごしてた訳だけど。



　◇





今朝、普通に目が覚めてから（←結局明け方には起きられなかった(笑)）

今の現状・・・借金の状態全てを、彼は私に話した。

今度の彼の話は、嘘偽りないと思う。

信じたい・・・とかではなく、

嘘はついてないって事くらい、感じる事が出来た。





そして、



「愛想をつかされて当然の事だ。

　だから葵が別れるというなら、引き止めないよ」と。





何故か分からないけど、私は別れようとは思わなかった。

出勤時間の事もあり、時間ギリギリまで話してたんだけど、

結局、どこへどれだけ借りてるのか把握できる時間はなかった。



「とりあえず、明細を書き出しておいて」

そういって、私は出勤した。





　◇





夕方、仕事中の私へ、彼からメールがきた。



> 部長が彼女に会いたいと言ってる。

> 今日、会ってもらえますか？



というような内容で。





店の売上げ入金が異常な事を知った彼の上司である部長。

１回目の時は私についた嘘と同じ事を部長にも言ったらしいが、

部長だって馬鹿じゃない。

嘘かもな。そんくらいの事は思ってたようで。



今度の事は２回目なので、

流石にこれは見逃せないとばかりに、

昨日、彼を問い詰めたようだ。



そこで現状を知る事になった部長は、

「お前、彼女にも全部話せ。

　これからの事をハッキリさせない限り、辞めてもらうぞ」

そう部長が言ってくれたお陰で、

私は今朝、彼から話を聞ける事になったわけだ。





その部長からの、突然のお呼び出し。

夜、予定があったのだが、これは絶対にはずせない。



この業界、夜の水商売（居酒屋）では、

こういう、借金まみれな店員はよくいるとの事で。

こういった事が起きる度、

部長はその店員の奥さんや彼女と話をするようにしてるという。





これが↓、部長の持論。



【借金は病気のようなものだ。

　１人では治せないに等しい。

　だから、奥さんや彼女に支えてもらうようお願いしている】





彼が部長に提出した返済計画を元に、

私の収入や家族構成、職業などを聞かれ、

小一時間で面談は終わった。



「今回で２回目なわけでしょう？

　だから私は、あいつ(彼)を信用する事は出来ない」

「ごもっともです」

「でもあいつは仕事が好きなんですよ。

　借金する奴らには珍しいタイプなんだけど。

　これで辞める事になったら、

　あいつは人間として生きていけないでしょう」

「そうですね。彼もそう言ってます」

「お店も会社も大好きだって」

「はい」

「あいつ、店が忙しいと調子にのるタイプだからねぇ？」

「はい(笑)客として行くとよく分かります」

「あいつの事を悪く言う人はいないでしょ。

　店の人間も、お客さんも。

　だから、金の事を除けば人材としてはいいやつなんですよ」

「（うんうん）」

「あいつには貴女の支えが必要です。これから頑張って下さいね」

「はい。本当に申し訳ございませんでした」

「しかしまぁ、貴女も大変なヤツと知り合っちゃったね(笑)」

「ははは(苦笑)まぁ、縁があったと申しましょうか(苦笑)」





　◇





家族がしでかした事は、家族でなんとかしていくべきだ。

私は彼の家族として、一緒に返済に向け頑張っていこうと思う。

長くて２年。

これが済んでも私はまだ(まだ？(笑))３２・３歳だ。

決して短くはないが、長い人生の中のたかだか２・３年。







この日記、「返済日記」にジャンル変えようかしら？

（↑ねーよ、そんなジャンル(爆)）