ある男とは、うちのバカ。
うちのバカとは、おかま口調でお馴染みの、
４５歳・うちの課の課長である。


あいつ、社長がいないと全く仕事モードに入らない。
いや、いても仕事モードにならないんだけど、いないと本当に全く何にもしない。
そして今日は、社長が終日外出。
こうなると、あいつは完全に自由人と化してしまう。


朝、奴は定時に出社。
社長がいないと、いきなり休んだり遅刻する奴にとっては、上等な朝である。


だがしかし。
やはり自由人には変わりない、奴の今日の一日をご紹介。



出社して、ネットとメールを堪能した後、
１０：３０頃に普通預金の通帳を握り締め、
「記帳に行ってきます。」と出かけたきり、音沙汰なし。


１３：００頃かけてきた電話では、
「これから食事するから、１４：３０頃に戻ります。」と。


どこの銀行まで行ってんだ！
そもそも昼休みは１時間だぞ？

なんてツッコミはさておき。



結局１４：３０にも帰ってこないで、
時間延長？の電話を何度も入れてきた挙句、
最終的に帰ってきたのは、終業１時間前の、１７：３０だった。


一日中ばっくれて、ふらふら遊んでただけならよしとしよう。
なにしろアイツは自由人。
今更誰も驚かない。



だけど、私はブチ切れた。
何故なら・・・。



取引先の電話応対に追われていた私が、受話器をおくと、
同じくどこかからの電話をとってた先輩が、
私に向かって言った一言。


先輩「雨が凄いから迎えに来てだって・・・。」


もう、それだけで、状況が把握出来た私。



　私「は？誰からの電話だったんですか？てか、奴ですね？
　　　しかも、絶対それ、私ご指名だったんじゃないですか？」


先輩「う・・・うん。」


　私「で。どこまで迎えに来いって言ってんですか？」


先輩「か・・・か○○駅・・・。」


　私「かっ！か○○～～～？？？（驚）」（←声うわずる）


先輩「・・・・・・・・・・・・。」


　私「・・・・・・っっっんだよっ！！アイツ！！」



こっちは仕事に追われまくってるっていうのによ！！
しかも、【か○○駅】は会社から６・７分歩くトコで、うちの会社の最寄駅ではない。

しかもしかも、【か○○駅】は、
うちの会社の最寄り駅まで来られる電車が走ってるっていうのに。

自称、温和な私も、もう、怒り爆発。



先輩「いや、あの・・・私行ってこよっか？（汗）」


　私「いんや、私行って来ます。だって、ご指名でしょ？」

　◇

気持ちを少しでも抑える為、
一服してから【か○○駅】まで行ってきましたさ、はい。

私の前を歩き、
「もうっ。やだあ。びしょびしょ～。今日は早く帰ろっと！」
そう言う奴の背中を、刺してやろうかと思いながら。

　◇

空笑い炸裂させながら社内に戻って来たら、
何故か他部署の部長が私の仕事をやってくれてた。


気ぃ遣わせてしまってすんません！部長！！（爆）