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昨日もまた、勝てなかった(引き分けだった)わけで。

17位だってよ、17位。(17位/18チーム)

いくら長丁場といっても、この先勝ちまくらない限り優勝するには厳しい状況でしょこりゃ。



負けたわけじゃないのに、この、負けちゃった感は何(笑)。

そんな空気の流れのまま、友達と軽く飲んでから帰る事にしたんだけど、

当然、テンションはそれほど上がらないわけです。



それでもまぁ、友達と2人で飲み進めているうちに、そこそこ楽しい感じになってきて。

軽く笑いながら、3杯目の中ジョッキをあけようとしていた時、



「ねぇ、葵は隠し事が出来る人?今から言う事、黙ってて欲しいんだ。」彼女がそう切り出してきた。

---うん。



嘘は苦手だけど、人から隠しておいて欲しいと頼まれた事は隠し通すのが筋。

話しの内容は想像出来ないけど、きっと家の事情か彼氏との事かな?そう思って、私は頷いた。



「実はさ、私、○○ちゃん(うちのダンナ)と2人で飲んだ事があるんだ。」



へ???な、なんのハナシ???

不思議そう・・・というか、呆気にとられて口の開いてる私を見て、

「葵のチケットを○○ちゃんに渡した事あるじゃない。」慌てて話し出す彼女。



 ◇



早い話しが、こうだ。



昨年のチャンピオンシップの私の分のチケットを、彼女がゲットしてくれた。

彼女が早い時間に退社出来たある日、

ダンナの店に寄って私のチケットをダンナに預けようとしたらしいのだが、

うちのダンナ、店にはいなかったようで。

彼女はダンナに電話した。そしたらXXという店にいる、と、バツの悪そうな声でダンナは答えたらしく。

きっと、誰かと飲んでるんだな、と、彼女は思い、

ダンナのいる店の前へ行ってダンナを呼び出し、チケットを渡して帰ろうとしたら、

一緒に飲まない?と誘われたそうだ。



2人で居酒屋のカウンターに並び、飲んでた時、

「俺、今日会議があったんだけど、会議から早く上がれたうえに出勤しなくていい時は1人で飲んでるんだ。」

「この事、葵には内緒にしてるんだ。黙っててくれる?」

そう、彼女に言ったらしいんだよね。



 ◇



彼女は、その日の出来事を私に話さなかったのが心苦しかったみたいで。

話し終わった後は、すっきり顔の彼女。





・・・・・・あのさ。

アンタはすっきりだろうけど、話すべきじゃないでしょ、それ。

ダンナが小遣い内で1人で飲みに行く事なんて大した事じゃないんだし、

(むしろ奨励)

ダンナと彼女が2人で飲もうが構わないし、ましてや、黙っててと言われたんだからさ。



内心、ムカムカの私。



だってさ、彼女が私に密告した行為そのものは、私のタメでもなんでもなく、

彼女自身がすっきりしたかっただけなわけで。

その上私には、自分が話した事をダンナには隠しといてなんて、ムシがよすぎやしないか?

(ああ。隠しといてやるよ。約束しちまったもんな。)

私はダンナと一緒に生活してるんだってば。毎日毎日顔を合わせるんだってば。



会議がある度に、今日も飲んでるんだろうなとか、余計な詮索をする事になるのが面倒なんだよ。

あー。くだらねぇ。



彼女の性格はよーく知ってる。

なんせ、知り合ってから今年の春で17年目ですから。

見た・聞いた事を黙ってられないんだよね、彼女は。

知らされる身にもなって欲しいもんだよ、ったく。



私は思った事を伝えるタイミングを逃す事が多い。

あー。一言文句言っとくべきだった。後悔。



以前書いた『知らぬが仏』。

こういう感覚って、彼女にはないんだろうな・・・。
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